2026/09/11
#COLUMN
「いま、SNSでショート動画(リールやYouTubeショート)が注目されているから、自社でもルームツアー動画を始めたい」
「ホームページやYouTubeに他社みたいなおしゃれな動画を載せたいけれど、やっぱり高いカメラや機材が必要なんでしょう?」
そんな風に思っていませんか?
私たち株式会社るつぼが、多くの工務店様のWebマーケティングをご支援する中で、よくいただくご質問があります。
「動画を撮るなら、やっぱり最初から高い機材を買うべきですか?」と。
私たちの答えは、「手持ちのスマホ(特にiPhone)1台からで、今すぐ始めてください!」です。
正直にお伝えすると、動画撮影は写真以上にごまかしが効かないため、プロのような映像を狙うならiPhoneの標準カメラアプリだけでは限界がくるのも事実です。
しかし、世の中には「最新のiPhoneの標準アプリで、手持ちのまま撮影しているのに、InstagramやYouTubeで数万回〜数十万回も再生され、多くのファンを獲得している工務店の動画」が、実はたくさん存在します。
なぜ、高い機材を使わない彼らの動画がそこまで多くの人に届くのか?
今回は、スマホ1台でも魅力的な動画を撮るための「絶対に外せない撮影ルール」と、クオリティをさらに爆上げするための「おすすめステップアップ機材」をプロの視点からご紹介します。
この記事の目次
動画で最も大切なのは、機材の高さではなく、視聴者が「自分がこの家で暮らしているような臨場感(疑似体験)」を得られるかどうかです。
多くの人に選ばれている工務店は、スマホ1台で現場に立ったとき、以下の4つのルールを徹底しています。
① 「ゆっくり動く」だけで、スマホ動画は見違える
手持ち撮影で一番やってはいけないのが、カメラを素早く動かしてしまうこと。
画面がブレて、視聴者が「画面酔い」してすぐに離脱してしまいます。
カメラを動かすときは、自分が思っている「いつもの3倍遅いスピード」で、ゆっくり、じわーっと動かしてください。これだけで、手持ちでも一気に映画のような落ち着いた雰囲気になります。
② 撮影者の歩き方は「忍者のすり足」
手持ちで歩きながら撮る(ウォークスルー)ときは、かかとからドスンと歩くのはNGです。膝を少し曲げ、足の裏全体を地面につけるようにして、忍者のように「すり足」で静かに歩くのが鉄則。
これで、歩行による上下の大きな揺れを自分の体がクッションになって吸収できます。
③ 「明るさ(露出)の自動変化」をロックして撮影する
スマホを持って部屋を歩きながら撮影していると、窓際に近づいた瞬間に画面が急に暗くなったり、逆に奥へ進むと急に明るくなったりと、画面のチカチカした「明るさの自動変化」が起きがちです。
これが動画の素人っぽさを生む最大の原因になります。
対策:撮影を開始する前に、画面の一番見せたい場所(リビングの真ん中など)をスマホの画面上で「長押し」してください。
画面に「AE/AFロック」と表示され、明るさとピントが完全に固定されます。
効果: これにより、歩いて移動しても明るさが一定に保たれ、プロが専用カメラで撮ったような、滑らかでストレスのない美しいウォークスルー動画になります。
④ 撮影前にiPhoneの設定を「4K / 24fps」に変える
実は、動画のクオリティが高い工務店の多くが、撮影前にiPhoneの「動画の画質設定」をこっそり変更しています。
初期設定のまま撮るのと、ここを変えるのとでは、動画の雰囲気が劇的に変わります。
おすすめの設定は「4K / 24fps(秒間24フレーム)」です。
「24fps」にする意味: fpsとは「1秒間に何枚の絵をめくるか」という数字です。
一般的なスマホ動画やYouTubeでよく使われる「60fps」は、動きが非常にヌルヌルと滑らかになります。
一見良さそうに見えますが、住宅撮影において動きが滑らかになりすぎると、テレビの生放送やニュース番組のような『生々しいリアルさ(日常感)』が出てしまい、空間の高級感やお洒落な情緒が消えてしまうのです。
一方、「24fps」は映画やテレビCM、ミュージックビデオと全く同じパラパラ感になります。
あえて滑らかさを少し抑えることで、人間の脳は無意識に「作品(非日常)」として捉えるため、無垢材の質感や空間の佇まいが途端に情緒的で高級感のある「シネマティックな雰囲気」に生まれ変わります。
「4K」にする意味: 高画質である「4K」で撮っておくと後から編集で「少しだけ画面を大きく拡大したい」というときも、画質が荒れずに綺麗なままで保てます。
【プロの裏技】「スローモーション」でエモーショナルに魅せたい瞬間は「60fps」が正解! 空間を普通に歩いて見せるベースの撮影には「24fps」がベストですが、例外的に「60fps(あるいはそれ以上)」が大活躍する瞬間があります。
それは、後から編集でスローモーション動画にしたいカットを撮るときです。
例えば、
「造作の蛇口から綺麗な水が流れる瞬間」
「お気に入りのペンダントライトのスイッチをパチッと点ける瞬間」
「窓辺のシアーカーテンが風にふわりと揺れる瞬間」
こういったピンポイントのディテールを撮影するときだけ設定を「60fps」に切り替えて撮影し、後から編集で2倍遅く(スローに)してみてください。
1秒間のキメ細やかな動きが滑らかに引き延ばされ、息をのむほどドラマチックで印象的なカットを動画のアクセントとして差し込むことができます。
【今すぐできる!】iPhoneでの設定手順
iPhoneの「設定」アプリを開く
下へスクロールして「カメラ」をタップ
「ビデオ撮影」を選択
リストの中から「4K / 24 fps」(スロー用は「4K / 60 fps」)にチェックを入れる
「スマホ1台での撮影にも慣れてきた。もっと他社と差別化できる、滑らかで綺麗な動画にステップアップしたい!」
そう感じた段階で、以下の機材を検討してみてください。
高価なカメラをただ買うよりも、はるかにコスパ良く劇的な変化を実感できます。
① 画面のガタガタ揺れを100%消し去る「ジンバル(スタビライザー)」
どれだけ忍者のように歩いても、手持ち撮影での細かい微振動を完全に消すことはできません。
そこで導入したいのが、カメラをガチッと固定する「ジンバル(スタビライザー)」です。
手ブレや歩行の揺れを機械が自動で吸収し、まるでレールの上をカメラが滑るように動く、滑らかな映像が撮れるようになります。(価格目安:1万〜2万円前後)
② 新築特有の「声のこもり」を解消する「ワイヤレスピンマイク」
ルームツアー動画で、スタッフが声を出し解説をする場合、映像と同じくらい(あるいはそれ以上に)大切なのが「音質」です。
新築の完成現場は家具が少なく声が非常に反響しやすいため、スマホやカメラに直接挿して使える小さなワイヤレスピンマイク(価格目安:1万〜3万円前後)を服の襟元につけましょう。
周囲の反響音をカットし、解説の声をハッキリとクリアに届けることができます。
③ スマホの限界を超える圧倒的な美しさ「ミラーレスカメラ + 超広角レンズ」
「スマホの画質では、せっかくの無垢材の質感や、塗り壁の繊細な陰影が表現しきれない…」と感じたら、いよいよ「ミラーレスカメラ(一眼カメラ)」の出番です。
光が美しく回る上品な映像や、背景が優しくボケるシネマティックなルームツアーが撮影できるようになります。
ただし、ミラーレスカメラを導入するなら絶対にセットで知っておくべき「2つの超重要ルール」があります。
「超広角レンズ」が絶対に必要:
部屋をパッと広く、肉眼で見ているような開放感で映すためには、「超広角レンズ(焦点距離が10〜16mm前後のもの)」を必ず別途用意してください。
カメラの付属品レンズでは部屋が狭く写ってしまいます。
「ミラーレス専用の大型ジンバル」もセットで必須:
ミラーレスカメラ+超広角レンズを組み合わせると、総重量は1kg〜2kg近くになります。そのため、ミラーレスの重さに耐えられる「カメラ専用の本格的なジンバル(価格目安:4万〜7万円前後)」が絶対に必須になります。
【最終関門】本当にクオリティを極めるなら絶対に必須!「NDフィルター」
スマホ撮影であれ、ミラーレス撮影であれ、本当にプロ級の美しい映像を目指すなら避けて通れない最後の重要機材があります。
それがレンズの前に装着する「NDフィルター(可変NDフィルター)」です。
先ほど動画の質感を決める「24fps」のお話をしましたが、実は動画撮影には「fpsの数字(パラパラの速度)に合わせて、カメラのシャッタースピードも固定しなければならない」という絶対的な物理ルールがあります。
しかし、晴れた日の屋外での外観撮影や、明るい光が差し込む窓際の室内撮影において、設定を固定したまま撮ると、光が入りすぎて画面全体が真っ白に吹き飛んで(白飛びして)しまいます。
かといって、カメラやスマホの自動機能に任せてしまうと、パラパラ感が変わってパラパラ漫画のようなカクカクした不自然な映像になってしまいます。
そこで活躍するのが、レンズにつけるサングラスの役割を果たす「NDフィルター」です。設定(シャッタースピード)は理想の数値に固定したまま、このフィルターで光の量だけを物理的に減らし、適切な明るさに調整するのです。
最近ではiPhoneのレンズの上にクリップ等で手軽に装着できるスマホ用NDフィルターも多く登場しています。
「窓の外も室内の無垢の表情も、両方おしゃれでシネマティックに引き締めたい」と思ったら、スマホ・ミラーレス問わず絶対に揃えなければならない必須アイテムとなります。
ここまで多くの機材やノウハウをお伝えしてきましたが、多くの工務店様をご支援してきた私たち「株式会社るつぼ」がたどり着いた、最も費用対効果が高く現実的な結論をお伝えします。
それは、「撮影は自社で行い、その後の大変な編集だけを外部のプロに任せる」というスタイルです。
動画マーケティングを成功させるためには、何よりも「コンテンツの量産(定期的な投稿)」が欠かせません。しかし、すべての物件の撮影をカメラマンに完全外注していると、次のような大きな壁にぶつかります。
1.日程調整が難しく、撮り逃してしまう:
お施主様への引き渡し直前、美装が入ったほんの数日のチャンスを狙って、外部のカメラマンとスケジュールを合わせるのは至難の業です。
2.コストが膨れ上がり、量産できない:
毎回すべての撮影を丸投げしていては、膨大な外注費がかかり、とても継続できません。
だからこそ、現場のタイミングに合わせていつでも動ける社内スタッフの方が、手元のスマホやミラーレスカメラを使って「自社で素材を撮影する」のがベストなのです。
今回の記事でお伝えしたいくつかのルールさえ守れば、どのような機材であっても、プロの編集に耐えうるハイクオリティな素材がしっかりと揃います。
そして、最も時間がかかり、センスと専門技術が求められる「その後の編集作業(カット、BGM挿入、テロップ入れ、色味の調整など)」だけをプロへバトンタッチする。
これこそが、コストを抑えながら、圧倒的ハイクオリティな動画をどこよりもスピーディーに量産できる最強の仕組みです。
「そうは言っても、本当に自分たちでちゃんと撮影できるか不安……」
「機材のセッティングや、動画の細かい撮影ルートが分からない」
という工務店様もご安心ください。
株式会社るつぼでは、「最初の1回目の撮影」に私たちが直接現場へ同行し、スマホやカメラの構え方からジンバルの使い方、現場での動線の引き方までをイチから指導するレクチャーサポートも行っています。
一度コツを掴んでしまえば、次からは社内スタッフだけで迷わずサクサクと魅力的な動画素材を集められるようになります。
もちろん、現場で集めていただいた素材を抜群に見応えのある映像に仕上げる「動画編集」も丸ごと承っております。
自社撮影の気軽さと、プロ編集のクオリティを掛け合わせて、未来のお客様を惹きつけるルームツアー動画を始めてみませんか?
「まずは自社撮影の相談をしてみたい」
「一度プロの編集クオリティを見てみたい」
という工務店様は、ぜひお問合せページからお気軽にお声がけください!
みなさんの建てた素晴らしいお家が、動画を通してたくさんの人に届くのを全力でサポートいたします!
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